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新年度も探究学習アドバイザーとして伴走|コンセプトデザインと人材育成の知見を教育現場へ

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来年度(4月)からも、都立高校で探究学習のアドバイザーおよびファシリテーターを務めます。本業のコンセプトデザインと人材育成開発の知見を掛け合わせながら、昨年度以上に探究学習の可能性をさらに掘り下げ、教育現場に新たなインサイトを提供していければと思っています。

探究学習アドバイザーに取り組む意義

探究学習は、生徒が自ら問いを立て、試行錯誤を重ねながら課題に向き合う教育手法です。そのプロセスでは、正解を求めるのではなく、仮説を立てて検証し、失敗と発見を繰り返しながら思考を深めていきます。私がアドバイザー及びファシリテーターとして関わる理由は、この「思考と行動を往復するプロセス」こそが、社会で求められる探究力や主体性に直結すると考えているからです。

① 探究学習は「思考を鍛える場」

探究は知識の蓄積に留まらず、自分の思考を鍛える場です。問いを立て、仮説を検証し、結果を振り返る過程を通じて、考え方の柔軟性や論理的な思考力が養われます。計画通りに進まない場合や、思わぬ発見が生まれることで、生徒は視点を広げながら試行錯誤を重ねる力を身につけます。

アドバイザーとしては、この「思考の往復と深化」を支える役割を担いながら、生徒が探究を通じて着実に成長できるよう伴走していきます。

② 本質的な課題への向き合い方を促す

探究学習では、テーマ選びや問いの設定で表層的な課題に留まる傾向があります。「解決策を提示すること」がゴールになりやすく、課題の背景や本質に踏み込めないケースも少なくありません。

そのため、アドバイザーとしては、
→ 「なぜこのテーマを選んだのか?」
→ 「その課題が生まれている背景に何があるのか?」
といった問いかけを行い、生徒が課題の根底にある構造や要因に目を向けられるようサポートしていきます。

③ 自ら考え抜く力を育む

探究学習では、生徒が情報収集や検証に終始しがちですが、重要なのは「自分で考え、判断する力」です。そのためアドバイザーは、答えを与えるのではなく、問いを投げかけながら思考を刺激する役割を担います。

たとえば、生徒が「地域活性化」をテーマにした場合、
→ 住民だけでなく、訪問者にとっての価値は考えられているか?
→ 一時的な集客だけでなく、継続性を見据えた取り組みになっているか?
といった問いを重ねることで、視点の広がりと考察の深まりを促します。

コンセプトデザインと人材育成開発の知見を探究学習に活かす

本業であるコンセプトデザイン人材育成開発の知見は、探究学習において思考の可視化と表現力の強化に直結しています。アイデアを具現化する手法や課題を抽象度と具体性の両面から捉える視点は、生徒の探究心を導いていく際に活かされています。

① 思考の整理と可視化

コンセプトデザインは、曖昧なアイデアを具体的なカタチに落とし込むプロセスを用います。この知見は、生徒が考えを整理し、可視化する際に有効です。

たとえば、生徒が「フードロス削減」をテーマに探究している場合、
→ 「削減量を数値で示す」
→ 「関係者ごとの視点を比較する」
といった具体的な可視化をサポートします。これにより、検証の精度が高まり、結論の説得力が増します。

② インサイト発見による視座の拡張

人材育成開発では、個人や組織の潜在的な価値を可視化するアプローチをおこないます。この視点を探究学習にも応用し、生徒がテーマ選定の背景にある自身の動機や関心に気づく機会をつくります。

たとえば、「教育格差」をテーマに選んだ生徒に対し、
→ なぜこのテーマに関心を持ったのか?
→ 経験や価値観とどう結びついているか?
といった問いを重ねることで、生徒は自分自身の視点や探究への意義を言語化できるようになります。

③ 思考と行動を結びつける支援

探究学習は、考察で終わらせず、実際に行動やアウトプットに結びつけるプロセスが求められます。コンセプトデザインで重視している「実現可能性」の視点を活用し、生徒が成果を具体的な行動に落とし込むサポートをおこないます。

たとえば、「高齢者の見守り」をテーマにした探究では、
→ 提言で終わるのではなく、実際にアンケート調査やヒアリングを設計する
→ 地域の介護施設と連携し、実際の現場でニーズを検証する
といった具体的なアクション設計に結びつけることで、探究が実践的な経験へと昇華します。

探究学習の可能性をともに「探究」する

探究学習は、答えを見つけることが目的ではなく、問い続ける姿勢と試行錯誤のプロセスが大切です。アドバイザーとして生徒と伴走する中で、私自身も探究学習の奥行きと可能性をさらに「探究」し続けます。

コンセプトデザインと人材育成の知見を掛け合わせたサポートは、生徒が思考を深め、自らの言葉で語る力を引き出すだけでなく、教育現場に新たな示唆とインサイトをもたらしていけるように、来年度も勤めていきます。


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